Banner Image

日本訪問から得た洞察:人事の課題・トレンドとJCOのソリューション 

Blog Thumbnail

(JCO マネージングディレクター オリヴィエ・ヴァン・ベネデン) 

2025年4月末、日本を訪問し、JCOのお客様である日系企業の本社を多数訪問させていただきました。大企業から中堅・成長企業まで、幅広い皆さまとお話しする中で、現在の日本における人事における課題とトレンドについて、さまざまな気づきを得ることができました。 

本レポートでは、その中でも特に印象的だったトピックを、JCOの視点も交えながらご紹介します。海外に拠点を持つ人事・経営担当の皆さまにも、現場の動きを知る参考になれば幸いです。 

2025年4月 日本訪問:人事の課題、最新動向および取り組み 

1. 人事計画とマネジメント 

  • 採用と人事情報システム(HRIS) 
     多くの企業が人材計画における課題を抱えています。特に、グローバル人材のマネジメント強化と、多様な人事システムの統合が重要なテーマとなっています。 
  • グローバルモビリティの推進 
     海外赴任を含む人材の国際的な移動を促進する取り組みが進んでいますが、駐在員が海外で得た経験を十分に活用する仕組みづくりには、依然として課題が残っています。 
  • 人事トランスフォーメーション 
     グローバル各拠点での人事制度や戦略を統一・連携させるために、多くの企業が人事部門の変革プロジェクトを進めています。 

2. 人材育成と学習 

  • 地域ごとの研修プログラム 
     各地域がそれぞれのニーズに合わせた研修を独自に企画・実施していますが、こうした取り組みをグローバル規模で調整・連携させることは依然として課題となっています。 
  • Eラーニングと言語研修 
     グローバル人事施策の支援や、異文化コミュニケーションの向上を目的として、Eラーニングや語学研修への関心が高まっています。 
  • 異文化トレーニング 
     国際的な協働や相互理解を促進するため、多くの企業が、誤解や業務上の障害を減らし効率向上につなげることを目的として、異文化トレーニングに投資しています。 
  • 企業価値(コーポレートバリュー)の共有 
     企業としての価値観を明確に打ち出し、それを浸透させることが重要視されています。ただし、文化を越えて共感され、かつ日々の業務の中で「生きた価値」として根づかせることが、依然として大きな課題となっています。 

3. 組織の変革 

  • 報告ラインの見直し 
     組織全体の効率向上や情報共有の円滑化を目的として、報告体制が大きく変わる動きが見られます。 
  • グローバルリーダーシップの強化 
     外国人のマネージャーや役員の登用を増やす取り組みが進められています。ただし、最大市場が海外に移り、従業員の大半が外国籍となっている企業においても、経営層がほぼ日本人に限られているケースが少なくありません。これは、グローバルな視点と意思決定権限の整合という戦略的な課題を生んでいます。 
  • 人事管理システムの整備 
     グローバル人事システムへの投資が進んでいますが、プロセスのどの部分をグローバルレベルで統一して管理し、どこをローカルに任せるかの判断はまだ模索段階にあります。特に日本企業においては、独自の人事慣行がグローバル標準と必ずしも一致しないため、調整の難しさが際立っています。 
  • グローバル人材マネジメント基盤の導入 
     グローバルタレントマネジメントのためのプラットフォーム導入が進行中ですが、その運用や社内での統合状況は企業によって大きく異なっています。 

こうした会議の中で、JCOが提供する具体的なソリューションについてもご紹介する機会をいただきました。 

JCOが、日系企業のグローバル展開を支援し、チームの可能性を最大限に引き出す取り組みに参画できることを光栄に思います。私たちは、文化的な違いをイノベーションの源として受け入れ、国境を越えた協働が円滑に進むことで、効率性・信頼・エンゲージメントが高まり、持続可能なグローバルビジネスの成功に寄与できる世界の実現を目指しています。 

Category:
マネージメント
Nikolaus
目次
シェアする