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海外の同僚とうまく働くためには ― 異文化相互理解の観点から

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「ビジネスの場で文化的な違いは大して重要ではない」と思われる方がいらっしゃるかも知れませんが、文化の違いから生じる様々な問題は、日系企業で働く現地社員の職場での生産性に影響を及ぼします。優秀でやる気のある現地社員が、解消しない不満や誤解のために去っていくケースも多く、「たかが文化、されど文化」で企業にとっては大いに時間的・金銭的な損失となり得ると言えます。

異文化理解がビジネスに与える影響

では、どのようにして異文化相互理解を図ればいいのでしょうか。「氷山モデル」を用いてご説明します。氷山は約10%が水面上、約90%が水面下にあると考えられており、文化にも同じようなことが言えます。例えば、文化の目に見える「水面上」の部分には振舞いや習慣などがあり、目に見えない「水面下」の部分には価値観、前提、信念などがあります。目に見える部分は、実は「水面下」の部分が「可視化」したものに過ぎないため、例えば文化の異なる相手の振舞いなど「水面上」の事柄を理解するためには、「水面下」の価値観や前提、信念などに目を向けることが重要なカギになるということが分かります。

「氷山モデル」で考える文化の違い

ここで、日本人と海外の人々が共に働く上で、しばしばお互いが直面するチャレンジを見てみましょう。以下は、弊社が顧客企業に対して実施したアンケートの結果やセミナー参加者の声をまとめたものです。興味深いことは、双方が最も難しいと感じる点が一致していることです。ここでは最初の二つのチャレンジについて簡単に触れたいと思います。

まず、「コミュニケーション」についてですが、日本は約240年間の鎖国を経て、移民も比較的少ない同質性の高い社会の中で、文脈や背景から相手の意図を理解し、「一を聞いて十を知る」というように空気を読んで察する高文脈文化が発達しました。

一方、多くの国や地域では、異なる文化・言語・宗教を持つ人々が共に暮らし、働く環境の中で、誤解を避けるために、自分の考えや意図を言葉ではっきり伝える低文脈なコミュニケーションが一般的です。そのため、日本人にとっては「言わなくても伝わる」と思うことでも、海外では「言わなければ伝わらない」と考えられることが少なくありません。

そのため、海外の同僚と仕事をする際には、「言ったことがそのまま意味になる」ような、明確で具体的なコミュニケーションを心がけることが重要になります。また、多くの低文脈文化では、「相手に理解してもらうことは話し手の責任」という前提でコミュニケーションが行われています。もし相手の話が分からなかった場合は、遠慮せずに何度でも質問して構いません。分からないままにしてしまう方が、かえって相手に対して失礼だと受け止められることもあります。

日本企業と海外拠点の間で生じやすい課題

次に「情報の共有」ですが、海外拠点で働く現地社員にとってのチャレンジでもあることを考慮し、ここでは駐在員だからこそ発揮できる価値、いわば「駐在員の付加価値」について見てみましょう。

  • 日本本社の情報を現地社員と共有する:組織、戦略、哲学やビジョン、仕事の進め方(意思決定など)、技術的なノウハウ、進捗状況など
  • 現地の情報を日本本社と共有する:現地法人が抱える課題、現場の状況、現地で培ったノウハウや文化、労働習慣、市場に関する知識など

駐在員に求められる「架け橋」としての役割

現地社員にとって、日本本社は「どこへ向かおうとしているのか分からない」「何が起こっているのか見えにくい」存在になりがちです。そのため、ありきたりではありますが、駐在員に求められるのは、やはり本社と現地をつなぐ「架け橋」としての役割です。

中でも特に重要なのが、本社との意思決定や情報共有を円滑に進める支援です。ある現地社員のセミナー参加者は、「本社から承認を得ようと3週間努力したが進展せず、日本人上司に本社へ一本電話を入れてもらったところ、その場で承認を得ることができた」と話していました。

この言葉には、日本本社との距離や意思決定プロセスに戸惑う海外拠点の社員にとって、駐在員が果たす「橋渡し役」としての価値がよく表れていると言えるでしょう。

  • JCO フランス 土屋 あすか
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スタッフマネジメント
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